展覧会レビュー、桜さくらSAKURA2018展@山種美術館

展覧会:桜さくらSAKURA2018展
鑑賞日:2018年3月 
美術館:山種美術館

・川合玉堂など、何度か目にしたことのある作品もある。収蔵品展のような形?
・明治~平成まで、年代の新しい作品も多い印象

〇今回の一品(お気に入り)
石田武『吉野』
奥村土牛『吉野』

・桜で有名な奈良の『吉野山』を描いた作品、同じ吉野山でも表現がずいぶんと違う
・奥村土牛は、ピンクのモヤで桜を表現
 石田武は、写実性が高く1本1本と木々の違い、個性を取り込もうとする姿勢を感じる。中央に大きく杉をおいて、構図でも見せ方を意識している
・技術的な細やかさと見せ方で目を引くのは、石田武の『吉野』
 ピンクのモヤだけで桜を表現する奥村土牛も、芸術的?と言えるのかもしれない

・「芸術的な表現」という言葉に対して、自分の中での定義が曖昧なことに気づいた。
 奥村土牛は解説によると『吉野』を描くにあたり、山の厳しさ・寂しさを感じ、歴史画のようなイメージで描いたとある。
 吉野山に寂しさを感じる感性・・無常な寂しさでも感じたのだろうか?と想像してみる
・石田武には、木々の濃密さ、山の存在感を感じる
 自分の中にある緑がずっと続く、「山」というモノに近い雰囲気を感じた。自分の中の山に、ピンクさ(桜)はないけれど。
 「描く=写実的」という思い込みが、自分の中にあるのかもしれない・・あえて表現を省略する意味を考えてみたい

〇石田武『吉野』


〇奥村土牛『吉野』

〇展覧会チラシ

展覧会レビュー、SF・怪獣映画の世界展@東京国立近代美術館フィルムセンター

展覧会:SF・怪獣映画の世界展
鑑賞日:2018年3月 
美術館:東京国立近代美術館フィルムセンター

・常設展も同時に見られる、企画展の展示場所が常設展からの出口付近
・常設展は、日本での映像記録の本当に初期(江戸時代末期~明治初期)からのモノもあり、画像はザラついていてもそこそこ動くことに驚く
・明治、大正頃の映画ポスターが絵画的で魅力ある。写真とはまた違った表現力を感じる
・女優がブロマイドでも、顔を真っ白に白粉を塗っているところに時代を感じる
・歴代ゴジラのポスター、ゴジラの形がどんどん変わっていく。ズンドウで細身でもあったゴジラが、後期になるとムキムキ?に変わっていく。
 性格も、理由もなく暴れまわるモノから、怪獣同士の闘いになり、人間の味方的な立ち位置にも変わっていく。
 恐怖の対象から平和な大衆時代に合わせて、性格も変わっていったことが分かる。震災を経て『シン・ゴジラ』(ポスター展示はなし)で原点回帰とも言える

〇今回の一品(お気に入り)
『2001年 宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック、1968年)
・約50年も前の作品だが、宇宙船・宇宙ステーションのデザインが秀逸、雰囲気に古臭さを感じない。
 キューブリックは、登場する時代を飛び越しすぎていたのか?とも思う

〇展覧会チラシ



展覧会レビュー、プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光

展覧会:プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光
鑑賞日:2018年2月
美術館:国立西洋美術館

・混雑もなく、鑑賞スペースには余裕があった
・70点と展示数は多く、宗教画・肖像画・風景画・静物画と種類も多様
・宮廷(Ⅳ)~風景(Ⅴ)のゾーンは、大型の作品エリアで見ごたえがあった

〇今回の一品(お気に入り)
『聖ベルナドゥスと聖母』(アロンソ・カーノ、1660年)

・彫刻のように高所に置かれた聖母の乳房から、白い線が僧侶の口へ入っていく・・初めて目にするパターンで、インパクト大!
・はじめ手から光線がでているのか?と思ったが何か違う・・乳房からビームがでている!
 『聖母』の奇跡なのだろうが、母乳がビームのように飛ぶ姿は・・②度見するくらいビックリ
 『聖母』の片乳というのも・・神聖さの表現なのだろうけど、エロス?な気がしなくもない
・解説によると、スペインでは有名?なのかよく好まれた逸話らしい。
 好まれた理由はよく分からない・・マリア信仰なのだろうが、マリア信仰が分かっていないので、表現する意図も分からない
 他にも同じ題材の絵があるのか、気になる


〇展覧会チラシ





名作誕生 つながる日本美術@東京国立博物館

名作誕生 つながる日本美術 美の系譜図を見るようです




会場:東京国立博物館
会期:2018年4月13日(金)~5月27日(日)
チケット:1600円

展覧会チラシ



色絵 Japan CUTE@出光美術館、展覧会

色絵 Japan CUTE




会場:出光美術館
会期:2018年1月12日(金)~3月25日(日)
チケット:1000円

展覧会チラシ



ルドンー秘密の花園@三菱一号館美術館

ルドンー秘密の花園




会場:三菱一号館美術館
会期:2018年2月8日(火)~5月20日(日)
チケット:1700円

展覧会チラシ



ヌード展 英国テート・コレクションより@横浜美術館

ヌード展 英国テート・コレクションより




会場:横浜美術館
会期:2018年3月24日(土)~6月24日(日)
チケット:1600円

展覧会チラシ