印象派を超えて点描の画家たち@国立新美術館 Art倶楽部

 Art倶楽部のイベントで、「印象派を超えて、点描の画家たち」@国立新美術館を鑑賞に行ってきました。


混み具合   辛  い/1・2・③・4・5/快適
作品の数   少ない/1・2・3・④・5/多い
面白さ   つまらない/1・2・3・④・5/面白い

 点描画というと自分は、スーラやシニャックしか頭になかったのですが、その流れを19世紀の印象派(モネなど)から始まり、20世紀の抽象画(モンドリアン)まで、一本筋としてまとめ変化を見ていくというものでした。
 点描の変化という形で、以下の5部構成になっています。

1.印象派の筆触
2.スーラとシニャック 分割主義の誕生と展開
3.ゴッホと分割主義
4.ベルギーとオランダの分割主義
5.モンドリアン 究極の帰結

1.印象派の筆触
モネ サンジェルマンの森の中で(1882年)
 まず、点描の走りとなったものが印象派の、筆触分割ということで、印象派の代表 モネの絵から始まりました。
 色合いの鮮やかさが美しい絵です。
 この色の鮮やかさは、印象派の特徴の一つである筆触分割・視覚混合によるものです。
 絵の具をキャンバスで混ぜると、最終的には黒色になってしまい色本来の鮮やかさを活かすことができません。
 そこで、絵の具を混ぜて必要な色彩を創りだすのではなく、必要とする色彩をキャンバスに配置し、鑑賞者の視覚混合で、それぞれの色彩が混ざりあって見えるよう表現する技法になります。
 
 この絵も近づいて見ると、大きめに油絵の具が乗せられていて重く感じます。
 ただ、少し距離をとって見てみると、全体的に印象がボンヤリしているのですが、色の境界がまとまってきて、曖昧な光のあんばいが心地よく見えてきます。
シスレー モレのポプラ並木(1888年)
 このシスレーの絵も、ややボンヤリしてますが、光の表現がより鮮やかに感じられます。
 木漏れ日の表現など、キレイです。
 穏やかな川辺の午後の一時を、妄想できてしまいそうです(笑

2.スーラとシニャック 分割主義の誕生と展開
スーラ グラブリーヌの水路、海を臨む(1890年)

シニャック マルセイユ港の入口(1898年)
 スーラとシニャックというと、自分の中では点描画家の代表となっています。
 展覧会に行き始めたときに、点描画というといつもこの二人の絵が展示されていました。
 色彩の鮮やかさが印象的で、全体的に明るい雰囲気のあるのが、好きです。
 長いあいだ見ていると、あまり変化や深みが見いだせず飽きてくるんですが(笑
 スーラの絵は、とても緻密で繊細な印象を受けます。ある意味、ドット表現でポチポチ色を配置していると、頭がオカシクなってきそうですが。
 そんな考えもどこかに飛ばしてしまうほど、スーラの絵は静けさに満ちています。
 それに対するシニャックの絵は、暖かい!
 朝焼けか夕焼けか分かりませんが、大きめの筆致で、暖色がふんだんに配置されていて、中心部からの暖かさが、光となって伝わってきます。
 スーラもシニャックも、色相環の組み合わせをいろいろと研究したなかで、それぞれが色を選んでいるのに、同じ海辺を描いていても画家の描く方向で、こんなに印象が変わるところが面白いです。

3.ゴッホと分割主義
ゴッホ 種まく人(1888年)
ミレー 種まく人(1850年)
 ゴッホも、スーラやシニャックと同年代の画家ということで、点描の技法にチャレンジしたことがあるようです。
 ただ、展覧会の解説によると、冷静さと忍耐力を求められる点描の技法と、大胆な筆致と強い色彩を好んだゴッホは、相容れなかったということです。
 この「種まく人」を見れば、確かに点描は合わないだろうなと、納得させられてしまいます。
 水平ラインでの強い構図の分割に、中心の太陽の力強いこと!
 見た瞬間に、色彩の強さにグッと引き込まれます。ゴッホはミレーが好きで、「種まく人」を何枚も描いているようですが、元祖、ミレー「種まく人」の宗教性も感じられる絵と比べると、その違いの大きさにそもそもの精神の違いを感じずにはいられません。

4.ベルギーとオランダの分割主義
レイセルベルヘ
「7月の朝」あるいは「果樹園」あるいは「庭園に集う家族」(1890年)
このレイセルベルヘという画家の絵は、今回、初めて見ました。
 色の配置などは、スーラのモノとよく似ていますが、スーラより暖かみのある雰囲気が感じられます。人物が大きく中心に配置され、季節も7月ということで、光が明るく表現されているからかもしれませんが、スーラの絵はどれを見てもキレイですが、一種の冷たさを感じさせます。
 技法が他の地域や画家に伝わっていく中で、別の形に組み立てられていくのを見るのも、絵画鑑賞の面白いところですね。

5.モンドリアン 究極の帰結
モンドリアン 色彩のコンポジションB
 最後に、モンドリアンが出てくるのですが、いきなり、いろんなモノがバッサリ切り捨てられてて、ビックリです(笑
 筆触分割に代表される色彩の表現が、どう変化していくか?を突き詰めると、抽象画にいきついたということなのでしょうが、飛躍っぷりが半端ないです。
 自然物も人物も光もなく、色彩のみが表現される・・・ここから、また何かを再構築していくことはできるのでしょうか?
 それとも、一度、抽象まで辿りついたなら、同じ地平で表現を考えていかなければならないのか。
 最近、陶芸で造形より、絵付けばかりやっている小坊主としては、ちょっと気になるところです。
 ま、自分の絵付けに具象も抽象もへったくれもありませんが(笑

カウンターのみのいろいろとレベルの高い浅草らしい喫茶店『珈琲アロマ』@浅草、喫茶

 浅草は「珈琲アロマ」へ、行ってみました。
 こちらは、創業が1964年らしくかつての東京オリンピックから数えて、50年!もつづく喫茶店だそうです。





 店内は、コの字型のカウンターのみの小さな店です。3~4組で一杯になるくらいの広さなので、マスターとの距離がとても近い
 ご常連が何組かいるなかに、お邪魔しましたが渋い昭和な雰囲気が満載です。
 常連の皆さんは、カウンター内のマスター達と雑談していて、カウンターのみという距離感のなせるワザなのでしょう。
 新参者がいても無理に話しかけてくるわけでもなく、放っておいてくれたのは、ありがたいです。



 今回は普通の珈琲をいただきましたが、トースト類も充実しているようです。
 ピーナッツバタートーストを頼んでいる常連さんがいたのですが、とても美味しそうでした。
 頼みかたも「ピーナッツ、1つ!」という言い回しで、自分などは恐る恐るピーナッツバタートースト!とフルネームで注文してしまうことでしょう・・・
 ピーナッツバタートースト・・・定番ですが、美味しそうなのは間違いなかった。
 珈琲は、味がしっかりしつつもくどくなく、ジワリと味わいを楽しむことが出来ました。

 浅草は、昭和な純喫茶の宝庫ですね!
 自分には、とても楽しい町です。
また、珈琲とホットケーキを求めて、探索してみます。


==============
珈琲 アロマ
東京都台東区浅草1-24-5
TEL:03-3841-9002
浅草駅(つくばEXP) 徒歩3分
小坊主 評価★★★★☆

天上の舞 飛天の美@サントリー美術館 Art倶楽部



 Art倶楽部のイベントで、「天上の舞 飛天の美」@サントリー美術館へいってきました。

混み具合   辛 い/1・2・3・④・5/快適
作品の数   少ない/1・2・③・4・5/多い
面白さ  つまらない/1・2・3・4・⑤/面白い

 仏像の中でも「飛天」という空飛ぶ天人にスポットをあてた珍しい展覧会でした。
 京都の平等院鳳凰堂の修復が来年には完了し、公開されるということで、鳳凰堂内の飛天(国宝)も展示されていました。
 飛天は空を舞いながら、歌や花で仏を讃える存在になります。
 古くはインドから、中国を経て日本に入ってきたものになりますが、ガンダーラ美術の影響が強いときは翼をもっていたり、写実性が強かったりと特徴がどんどん変わっていくのを比べることが出来ました。
 中国から日本に入るあたりで、雲や衣をまとって飛ぶようになるんですね~。
 表情もだんだん、リアル系からデフォルメ系に変わっていくというか、平たい顔になっていきます(笑
飛天像
 仏のあるところには、何らかの形で描かれたり配置されることが多いらしいですが、奈良 薬師寺の東塔水煙の模型が展示されていたのですが、これがちょっとインパクトがあって引きつけられました。
薬師寺 東塔水煙
 こんなモノが東塔の天辺に配置されているとは知らず、飛天も頭を下にして配置されているのに驚きました。
 仏を讃嘆する存在ですから、足を仏に向けるわけにもいかず、頭を逆さにすることになるんでしょうね。
 讃嘆することの表現について、考えさせられます。
 配置の仕方そのものから、讃嘆することを表現しなければならないので、飛天というものと讃嘆することの意味をよく理解していないと、こういう配置の仕方にはならないんだろうなと感じました。
 今回の目玉の一つが、平等院鳳凰堂 阿弥陀如来坐像の光背に配置されている飛天(国宝)と、鳳凰堂内の壁に配置されている菩薩像(国宝)になります。
菩薩像
飛天像

 どちらも平等院鳳凰堂の修復が終わった際には、保管されたりするんでしょうし、ここまで間近で見られる機会はもうないのではないと思いますので、貴重です。

 修復後の平等院鳳凰堂内には、模刻した代替品が展示されることになっています。
 今回の展覧会では、修復後の平等院鳳凰堂内に配置される菩薩像をお触りできる展示もされていました。
 実物に触れられる展示で、さらに展示品が実際の建物等に配置されるというのは、これまでなかったので、とても興味をそそられました。
 仏と縁を結ぶ「結縁」という形で、展示されていましたが、これはなかなか記憶に残る素晴らしい展示です。
 平等院鳳凰堂の修復が終われば、建物自体も色鮮やかに変わり、極楽浄土を表現しようとした平等院鳳凰堂のより実際の姿に近いものを拝観することが出来るようになります。
 いずれ、修復が終わった平等院鳳凰堂には行ってみたいと思っているので、その時にはあれがあの時に結縁した菩薩像だ!と、より興味深く拝観することができます。
 ここ数年、京都には全く行けていないので、修復が終わった際には、ぜひ、一度、平等院鳳凰堂に行くことを心に誓いました。
 正直、さほど期待していなかっただけに、いろいろと趣向を凝らした展示も多く、とても面白い展覧会でした。
 鑑賞に来る人も、そんなにいないんじゃないかと思ってたんですが、午前中からそこそこ入っていたので、単なる仏像とはポイントを変えた展覧会だったということも人の興味を引いたのかもしれませんね。

梅雨小袖昔八丈(一幕見席)@歌舞伎座 Art倶楽部

 Art倶楽部のイベントで、歌舞伎鑑賞に行った時の記録です。

 新しい歌舞伎座が開場されたということで、新歌舞伎座の見学もかねて、「一幕見席」での鑑賞に行ってきました。
今回の鑑賞する演目は、「梅雨小袖昔八丈」になります。梅雨小袖昔八丈の物語ですが、手元の「歌舞伎手帖」によると、「髪結新三=梅雨小袖昔八丈」となっていて、だいたい以下のようになっています。
<あらすじ>
 材木屋白子屋の一人娘「お熊」と、手代の「忠七」は恋仲です。傾いた家のためお熊は、婿を取ることになり、悩む二人の前に髪結を仕事としている「新三」が現れ、二人をそそのかして「お熊」を連れ出してしまいます。
 だまされた「忠七」は、「源七」という親分に頼み、「お熊」を取り戻そうとしますが、「源七」は「新三」にやり込められてしまいます。
 話を聞いた「新三」の住む長屋の大家「長兵衛」が間に入り、「お熊」を取り戻そうとします。

 この「長兵衛」が「新三」より上手の業突く張りで、上手いこと「新三」から「お熊」を取り戻したうえ、「新三」が受け取るはずの「お熊」の見受け金の上前をはねてしまいます。
 「新三」は結局、やりこめた「源七」の恨みをかい殺されてしまい、「源七」は大岡越前の裁きを受ける。
 この「新三」と「長兵衛」のやり取りが、悪党同士の駆け引きと下町の風情が活き活きと表現されていて、とても小気味よく笑えます。
 今回の公演では、最後の大岡越前まではいかなかったので、途中で終わるのか~と感じた参加者もいたのですが、小坊主はとても楽しめました。
 さて、「一幕見席」についてですが、改修前の歌舞伎座でも何度か利用したことがあります。
 改修後の歌舞伎座でも、「一幕見席」のシステムを残してくれて、とても嬉しかったのですが、以前とはシステムも少し変わったようです。


一幕見席 チケット
 以前の「一幕見席」では、開演前にチケット売り場前に並び、チケット購入の順番で鑑賞席に入っていきました。
 しかし、今回からはチケットの販売時間と、演目の開演時間に1時間ほどの空きがありました。
 新しい「一幕見席」チケットには、入場番号が入っています。
 時間になると鑑賞席の入り口前に、入場番号順に並んで、入場番号の早い人から自由に席を選べるようになっていました。
 前よりもだいぶ厳しくなったというか、キチンと管理する体制になったなという印象です。
 今回はチケット販売前の1時間半前からチケット売り場前に並んでいたのですが、ちゃんと早めに並んだ分だけ、自由に席を選べるチャンスが多くなるので、並ぶだけの甲斐があると感じました。




 チケット入手から開演まで時間があったので、新歌舞伎座の中を入れるところまでですが、散策してみました。
 改修前の歌舞伎座の模型や歌舞伎俳優の写真などが展示されていて、屋上の庭園は大したことなかったですが、時間つぶしには十分でした。
 以前の歌舞伎座を比べると、ビルと一体型になっているので、だいぶ大きくなったなという印象です。
 「一幕見席」への行き方も、急な階段からエレベーターに変わりましたし、いろいろと近代化されています(笑
 「一幕見席」から舞台をみた印象ですが、席数を増やした割には、見難いということもありませんでした。
 3階席からの鑑賞なので、遠いのは仕方ないのですが、オペラグラスを持って行っていたので、気にせず楽しめました。
 改修前から「一幕見席」を専門に歌舞伎を見ていたので、以前と大きく変わらない形で歌舞伎座を利用できることが確かめられて、十分な収穫がありました。
 
 「一幕見席」のチケット販売時間などは、「歌舞伎美人」のサイトから、確認することが出来ます。
 サイト内の公演情報 ⇒ 歌舞伎座 ⇒ 各月の演目の中から、チケット詳細の箇所に「幕見席」についてのリンクがあります。
 そこから、チケット販売の開始時間と金額が分かります。ただ、「幕見席」の情報がチケット詳細の箇所に追加されるのは、当月の演目が上演初日を迎えてからになるそうです。
 歌舞伎座に問い合わせてみたところ、上演初日を迎えないと、各演目にどれだけの時間がかかり、「幕見席」のチケットを販売できる時間が計算できないという回答でした。
 そのため、「歌舞伎美人」のHPを確認するタイミングによっては、チケット詳細の箇所に「幕見席」についての記載のないことがありますので、気を付けてください。


散策 明治神宮外苑-新宿御苑@Art倶楽部

 ちょっと前のイベントですが、Art倶楽部で散策に行ってきました。
 今回の散策コースは、明治神宮外苑~聖徳記念絵画館~ギャラリー~新宿御苑までを回りました。


 10時から開始して、ランチも含めて終わりが15時ごろということで、5時間程度の散策になりました。
散策のモデルコース
明治神宮外苑のイチョウは、まだまだ、色づきが進んでいなかったのですが、それでも十分に秋の景色を楽しむことが出来ました。
 なんか24時間マラソンみたいなイベントが開催されてて驚きましたが、みんな写真を撮ったり散歩したりと、思い思いに過ごしていて公園って良いなぁと思うようになってしまいました。

イチョウ並木
 聖徳記念絵画館が明治神宮外苑にあるのを知ってはいたのですが、これまで入る機会がなかったため、思い切って入ってみました。
 1Fのみのシンプルな展示室なのですが明治ー大正ー昭和と近代日本での皇室の描かれ方が、いろいろ変わっていく様を鑑賞できて、とても興味深いところでした。
 また、絵画の描かれた時期に、世界でほかにどんな事が起こっていたのかの説明もあり、その比較がとても面白くて、絵画のできばえとかあまり見てませんでした(笑
 日本史での出来事と、世界でのイベントが意外と同じ時期に起こっていることが分かると、その当時の社会背景など、いろいろ想像が膨らんでいきます。
 最近、もう一度、日本史・世界史を読んでみようと思い、山川出版社の「詳説 日本史B」「詳説 世界史B」の教科書を買いました。
 教科書を今になって見直すと、基本的なことが分かりやすく解説されていて、とても面白いです。
 当時、教科書を読んでいるときは、全く面白いなんて思わなかったのですが・・・後になって、いろいろと勿体ないことしていたなぁってことが、沢山ありますね(笑
聖徳記念絵画館の外観


 明治神宮外苑から、新宿御苑までの途中に玉川上水跡に関するものを見られるということで、合わせて見てきました。
 玉川上水は、江戸時代の羽村から四谷大木戸までの上水道ですが、新宿水道局の近くに史跡として「水道碑」や「四谷大木戸跡碑」についての説明書きが見られます。
 東京は、こういった江戸時代の史跡なども各地にたくさんあるので、散策していくにはネタがたくさんあって、飽きないですね!
玉川上水 説明書
水道碑

 新宿御苑までたどり着いたところで、ランチをしまして、ギャラリーでの写真展に行きました。
 行ったギャラリーは、「Place M」になります。
 写真展のテーマは、「世界を見るとはどういうことか 視覚障碍者の撮った世界」というものです。

 写真家の尾崎大輔さんが視覚障碍者の方とともに写真教室をされているということで、写真教室で撮影された写真の展示でした。
 展示の内容は、普通にカラーの写真もありましたが、特に印象的だったのは、写真を凸凹の立体写真として展示されていたものです。
 視覚障碍者の方は、点字のように手で触って写真を確認するということで、自分たちも実際に触って鑑賞することが出来ました。
 視覚障碍者の方は、触った感触を脳内で自身のイメージに作り替えていく作業を行っているのですが、その訓練を積んでいない小坊主には、まったく対応できませんでした。
 目が見えていると、人は同じ”モノ”を見て、共有している前提で人や世界とかかわっていますが、こうして別の観点からの世界とのかかわりを試す機会があると、人は同じ”モノ”を共有なんてしていないということがよく分かります。
 人はそれぞれ自分の意味づけした世界に生きていて、他の人と同じ世界はないし、比べようもないということを改めて分からせてくれるので、こういうイベントは大事だと思っています。
 なので、たまに「視覚障碍者とつくる美術鑑賞ワークショップ」に参加してみてます。
 視覚障碍者の方と美術作品を鑑賞して、感想を交換したり、説明したりするワークショップですが、いろいろ刺激になります。






 後は、普通に新宿御苑を散策して解散になりました。
 植物園にも入って広々とした公園を気の向くまま散歩しましたが、新宿御苑は本当に広い公園で、もっと暖かい時期なら1日中すごせますね。
 もっと季節ごとの花を見て回るよう、何度も来れれば良いんですが、思いついた時にしか来ていないのが勿体なくなりました。
 でも、都内にはいろいろ公園も多いので、どこに行こうか悩んでしまいますね。

最近、「マンガ 駅から歩く小さな旅 首都圏日帰り編」というネタ帳もゲットしたので、機会あればそちらのネタも散策していきたいと思ってます。




今回のネタ帳は、こちらです。




社会科見学 造幣局見学@池袋

 ちょいと昔の話ですが、わざわざ平日に休みを取って、池袋にある造幣局へ見学へ行ってみました。

あいにくの雨の日の見学となったのですが、自分以外にも数組の家族連れの方などがいて、見学者は結構いるようです。
 造幣局の見学には2つあり、工場見学と博物館の見学ができます。
 今回は2つとも見学したのですが、工場見学の場合、電話での事前予約が必要ですので、気を付けてください。



 見学の内容は、最初に造幣局での作業内容や役割などについてのビデオを見てから、工場内での研磨やデザインの調整などの各工程を説明を受けながら見学していきます。
 工場内の見学が終わった後は、博物館内を自由見学になります。
 工場内は、基本的に写真撮影が禁止ですので、ブログにアップされているのは、博物館の写真です。


七宝とは!
 造幣局では、いろんな記念硬貨を作成していて、その多くは七宝で製作されているようです。
 なので、事前にこちらの七宝の製作方法を確認してから行くと、さらに興味深く記念硬貨を見ていくことができると思います。

富山県 記念硬貨
 各都道府県のそれぞれに記念硬貨があるようで、小坊主は富山出身なのでとりあえずは、富山県の記念硬貨をチェック!しました(笑
 ここから下の写真は記念硬貨が続くのですが、どの硬貨も色が鮮やかで、とても美しい!
 機械加工されているものですが(なかには手作りのものもあり)、立派な工芸品です。
 写真3枚目のものなど、とても素晴らしいできばえで、どの硬貨を見ていても飽きません。

記念硬貨セット
ミッキーマウス 硬化セット
記念硬貨(七宝)
 記念硬貨以外にも、日常で使っている硬貨の偽造対策についての説明もあり、下の潜像加工とか全く知らなかったので、持っていた500円玉で確認してみたのですが、確かに「0」の中に「500円」の文字を確認することができました!
 確認できた瞬間、「おぉ~」と素直に感動!
 ここまで細かい偽造対策している硬貨が、ほかにあるんでしょうか?ビックリですわ~。 

0の中に500円!
 体験コーナーには、約7000万円の金の延べ棒をお触りできるコーナーもあり、下世話な小坊主はついつい「ほほぉ~」と金塊をナデナデしてしまいました。
 普通に重い!さすがに、314gの重量はとても片手では持てません。
 しかし、世界中では毎年3000tほど掘り出しているようですが、そのうち、無くなったりしないんでしょうかね?
 石油もそうですが、鉱石などを掘り出してどの程度の量を得ることが出来ているのか分かりませんが、年間数千トンも掘って資源の限界ってどう考えられているのか不思議です。
 子供のころは石油は、あと50年程度で無くなると言われていたのが、シェールオイルで石油革命だ!などと言われてますし、どうなんでしょうねぇ。

体験コーナー

金塊のお値段

金塊をゲット?
 硬貨の健康診断をしてもらえるということで、早速、試してみました。

診断機械

診断中

診断書
 機械のなかをグルグルして、500円玉が返ってきたのですが、結果は健康!
 重さや厚さとか、チェックしているんですね~。
 試したのが新しい硬貨だったので、健康なのはある意味あたりまえなので、もっと古い硬貨で試せる方は、ぜひ、試してもらいたいとおもいます。
 造幣局見学は平日しかできないというのが、難点ではありますが、機会あればぜひ一度、見学してほしいところです。
 普段、何気なく使っている硬貨がどれだけマニアックに加工されているのか、ザ・技術力!って感じで、とても楽しめます
 
お金に関する博物館などとしては、造幣局以外にもいくつかあるようなので、機会あればそちらも見学してみたいものです。
独立行政法人 国立印刷局
お札と切手の博物館

独立行政法人 造幣局
東京支局 東京都豊島区東池袋4-42-1
TEL:03-3987-3153
工場見学をする場合、上記の連絡先へ事前の申し込みが必要です。