展 示:ティツィアーノとヴェネツィア派
鑑賞日:2017年2月
場 所: 東京都美術館
・予想に反してぜんぜん混んでいなくて、ジックリと鑑賞ができた。
・1500年代初期の『聖母子』などは、表情も乏しく背景も描写力が未熟でカクカクしたポリゴンのよう
ティツィアーノからは表情も豊かになり、描写も細やかになっていった。
・ベルナルディーノ『裸婦』、ティツィアーノ『ダナエ』、ティントレット『レダと白鳥』が並びで展示されていて、それぞれの個性を比較していくのが楽しい。
ベルナルディーノ『裸婦』は、肌の質感が他の2つとまったく違った色遣いで、現代的な雰囲気。古臭さも感じられず、インパクトがある。
描かれる女性としては、ティントレット『レダと白鳥』は美人だが若さ?ゆえの固さを感じた。
ティツィアーノ『ダナエ』は少し年増感があるが、包容力ある雰囲気があり魅力がある。ただ、ダナエのインパクトは、クリムトの方が印象的
・作品の質で言うと、一押しは、ヴェロネーゼ『聖家族と聖バルバラ、幼い洗礼者聖ヨハネ』が古典的な作風ながら人物の配置や色遣いともにもっともバランスが取れていて、存在感と気品の感じられる名品
○今回の一品(お気に入り)
ヴェロネーゼ『聖家族と聖バルバラ、幼い洗礼者聖ヨハネ』
○チラシ
展覧会レビュー、保存状態が素晴らしい『二条城行幸図屏風』に新鮮な驚きを感じた『屏風にあそぶ春のしつらえ』展@泉屋博古館
展 示:屏風にあそぶ春のしつらえー茶道具とおもてなしのうつわ
鑑賞日:2017年2月
場 所:泉屋博古館
・ブロガー内覧会に当選したため泉屋博古館を初訪問。小さな美術館だけど、展示品の質は良いモノが多かった。
・香炉や茶器などの小物も多かったが、屏風の『二条城行幸図屏風』が迫力ある大きさで、色も鮮やかな大作だった。
作者は不明らしいが、保存状態が素晴らしく行列を眺める人物たちの衣装の細やかさや色合いもシッカリしており、細部を見ていくと時間があっという間に過ぎていく。
・香田勝太の作品『春秋草花図のうち春』を初めて見ることができたが、日本画を油彩で描いており、説明されるまで油彩ということが分からなかった。
・菊池容斎の桜図も、正面に立派な桜が描かれているが軽やかな雰囲気のある魅力ある絵だった。
○今回の一品(お気に入り)
『二条城行幸図屏風』
*画像については、美術館より特別に撮影の許可を得たものです
○チラシ
鑑賞日:2017年2月
場 所:泉屋博古館
・ブロガー内覧会に当選したため泉屋博古館を初訪問。小さな美術館だけど、展示品の質は良いモノが多かった。
・香炉や茶器などの小物も多かったが、屏風の『二条城行幸図屏風』が迫力ある大きさで、色も鮮やかな大作だった。
作者は不明らしいが、保存状態が素晴らしく行列を眺める人物たちの衣装の細やかさや色合いもシッカリしており、細部を見ていくと時間があっという間に過ぎていく。
・香田勝太の作品『春秋草花図のうち春』を初めて見ることができたが、日本画を油彩で描いており、説明されるまで油彩ということが分からなかった。
・菊池容斎の桜図も、正面に立派な桜が描かれているが軽やかな雰囲気のある魅力ある絵だった。
○今回の一品(お気に入り)
『二条城行幸図屏風』
*画像については、美術館より特別に撮影の許可を得たものです
○チラシ
展覧会レビュー、光源氏がやりたい放題な概略を教えてくれた『岩佐又兵衛と源氏絵』展@出光美術館
展 示:岩佐又兵衛と源氏絵
鑑賞日:2017年1月
場 所:出光美術館
・展示数は37点と少なめだが、ほぼ源氏物語に関するもので、下地がないと辛い。
・いろいろな場面を一枚の屏風に並べて配置していく源氏絵は、珍しかった。
後半に各場面を説明してくれるパネルがあり、光源氏の没後の内容まで、概略が分かった。
・俵屋宗達の源氏絵は、表情があまりに適当に見えて二度見してしまう(顔が点と線にしか見えなかった)
・瀟湘八景図は、等伯の印象をよく覚えているためか、ボヤッとした印象。
・2周したが、源氏絵ばかり見ていたためか、山水図にホッとする。そのため、「職人尽図巻」と悩むが、「四季耕作図屏風」をお気に入りとする。
○今回の一品(お気に入り)
『四季耕作図屏風』
〇チラシ
鑑賞日:2017年1月
場 所:出光美術館
・展示数は37点と少なめだが、ほぼ源氏物語に関するもので、下地がないと辛い。
・いろいろな場面を一枚の屏風に並べて配置していく源氏絵は、珍しかった。
後半に各場面を説明してくれるパネルがあり、光源氏の没後の内容まで、概略が分かった。
・俵屋宗達の源氏絵は、表情があまりに適当に見えて二度見してしまう(顔が点と線にしか見えなかった)
・瀟湘八景図は、等伯の印象をよく覚えているためか、ボヤッとした印象。
・2周したが、源氏絵ばかり見ていたためか、山水図にホッとする。そのため、「職人尽図巻」と悩むが、「四季耕作図屏風」をお気に入りとする。
○今回の一品(お気に入り)
『四季耕作図屏風』
〇チラシ
展覧会レビュー、建物の形がよく分からない墨田区のすみだ北斎美術館にて『北斎の帰還』展
展 示:北斎の帰還 幻の絵巻と名品コレクション
鑑賞日:2016年12月
場 所:すみだ北斎美術館
・目玉は『隅田川両岸景色図巻』で、着色された約7mもある絵巻。海外で紛失されたと思われていた幻の作品らしい。
鑑賞日:2016年12月
場 所:すみだ北斎美術館
・目玉は『隅田川両岸景色図巻』で、着色された約7mもある絵巻。海外で紛失されたと思われていた幻の作品らしい。
線がシッカリしているが穏やかな色合いで、上品な雰囲気のある作品だった。
両国から吉原までの隅田川ぞいの名所が描かれている。
・美術館としては、建物の形がよく分からない形をしている。3-4Fが展示室になっているが、エレベーターでしか移動できず混雑時は、そこそこ待たされる。
・企画展、常設展ともにそこそこ粒ぞろいの作品が展示されているが、初摺りモノのような状態の素晴らしいモノはなかった。
○今回の一品(お気に入り)
『詩歌写真鏡 雪中人馬』
遠くを見やる人物の後姿に魅力を感じた
展覧会レビュー、裸婦を見続けてだんだんクラクラしてきたクラーナハ展@国立西洋美術館
展 示:クラーナハ 五〇〇年後の誘惑
鑑賞日:2016年12月
場 所:国立西洋美術館
・ヴィーナスは、小さな絵だが漆黒に浮かぶ裸婦が魅力的、とても存在感がある。
同じ様式の『ルクレティア』もあるが、顔の表情に違和感を覚える。
・3年の修復を終えた『ホロフェルネスの首を持つユディト』は、肌の質感や色合いがとても新鮮で、美しさが際立つ。
・全体を見ると体のアンバランスさが見えるが、妖艶な雰囲気に満ちたヴィーナスが一押し
○今回の一品(お気に入り)
『ヴィーナス』(1532年)
○チラシ
鑑賞日:2016年12月
場 所:国立西洋美術館
・ヴィーナスは、小さな絵だが漆黒に浮かぶ裸婦が魅力的、とても存在感がある。
同じ様式の『ルクレティア』もあるが、顔の表情に違和感を覚える。
・3年の修復を終えた『ホロフェルネスの首を持つユディト』は、肌の質感や色合いがとても新鮮で、美しさが際立つ。
・全体を見ると体のアンバランスさが見えるが、妖艶な雰囲気に満ちたヴィーナスが一押し
○今回の一品(お気に入り)
『ヴィーナス』(1532年)
○チラシ
展覧会レビュー、『ポルト・リガトの聖母』が一押し、ダリ展@国立新美術館
展 示:ダリ展 ー完璧をおそれるなー
・展示数が250点あり、映像資料も多かった。
・初期の作品から、アメリカ時代~原爆に影響を受けた後期まで時系列に展示。
画風の変化が、分かりやすい展示だった
○今回の一品(お気に入り)
『ポルト・リガトの聖母』(1950年 福岡市美術館蔵)
○チラシ
鑑賞日:2016年11月27日
場 所:国立新美術館
・展示数が250点あり、映像資料も多かった。
・初期の作品から、アメリカ時代~原爆に影響を受けた後期まで時系列に展示。
画風の変化が、分かりやすい展示だった
○今回の一品(お気に入り)
『ポルト・リガトの聖母』(1950年 福岡市美術館蔵)
○チラシ
展覧会レビュー、「ダンボー展」@スカイツリー,よつばと,写真展
スカイツリー5F634で開催中の「ダンボー写真展」へ行きました。
ダンボーは、『よつばと』@マンガに登場するキャラ?というか、夏休みの工作です。
登場回数は、数回しかなかったように思いますが、玩具(フィギュア)が発売されて、人気のようです。
その玩具を被写体として、日常の情景と合わせた写真の展覧会です。
作家は、アリエル・ナデルというアメリカの写真家だそうです。
ダンボーの写真集があるじたい初めて知ったのですが、海を渡った先にダンボーフリークが生まれていることに驚きです。
写真展では、写真集に載らなかった340枚の展示があるということですが、展示は結構な量がありました。
鑑賞者は当然ですが、子供連れが多かったです。
作品は、なんとも言えない抒情的・哀愁ただようモノが多くありました。
ダンボーの顔は、〇と△しかない締りのないものなのですが、この締まりのなさが一種の切なさを生むことに驚きです。
作家のシチュエーションを構成する力や、撮影技術に感心します。
ダンボーのフィギュアが全高120mmと小ぶりなこともあり、日常の生活道具などと組み合わせると、大きさの対比が非日常的な雰囲気づくりに役立っていました。
個人的には雨にたたずみ、黄昏るダンボーがお気に入りです。
展示期間は短いですが、スカイツリーへの観光ついでに鑑賞してみてはどうでしょうか。
『よつばと』のマンガを知らなくても、十分、楽しめます。
================
会場:スペース634、スカイツリー
期間:9月11日~9月23日
費用:無料
ダンボーは、『よつばと』@マンガに登場するキャラ?というか、夏休みの工作です。
登場回数は、数回しかなかったように思いますが、玩具(フィギュア)が発売されて、人気のようです。
その玩具を被写体として、日常の情景と合わせた写真の展覧会です。
作家は、アリエル・ナデルというアメリカの写真家だそうです。
ダンボーの写真集があるじたい初めて知ったのですが、海を渡った先にダンボーフリークが生まれていることに驚きです。
写真展では、写真集に載らなかった340枚の展示があるということですが、展示は結構な量がありました。
鑑賞者は当然ですが、子供連れが多かったです。
作品は、なんとも言えない抒情的・哀愁ただようモノが多くありました。
ダンボーの顔は、〇と△しかない締りのないものなのですが、この締まりのなさが一種の切なさを生むことに驚きです。
作家のシチュエーションを構成する力や、撮影技術に感心します。
ダンボーのフィギュアが全高120mmと小ぶりなこともあり、日常の生活道具などと組み合わせると、大きさの対比が非日常的な雰囲気づくりに役立っていました。
個人的には雨にたたずみ、黄昏るダンボーがお気に入りです。
展示期間は短いですが、スカイツリーへの観光ついでに鑑賞してみてはどうでしょうか。
『よつばと』のマンガを知らなくても、十分、楽しめます。
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会場:スペース634、スカイツリー
期間:9月11日~9月23日
費用:無料
〇参考
よつばと
リボルテックダンボー@海洋堂
365 Days of Danboard
展覧会レビュー、「行ける工場夜景展」@浅草橋,写真展
前に川崎の工場夜景クルーズを知って、行ってみたい思いつつ実現できていません。
そんな中、この展覧会の開催を知った以上、行かねばなるまい!と行ってきたしだいです。
そんな中、この展覧会の開催を知った以上、行かねばなるまい!と行ってきたしだいです。
浅草橋と蔵前の間にある小さなギャラリー「TODAYS GALLERY STUDIO」を初めて訪問したのですが、そんな広くない会場に数十名の客が来ていました。
どこからネタを聞きつけたのか、分からないのですが、こんなピンポイントに絞ったネタに反応する人が結構いることに、この分野の裾野の広がりを感じます。
どこからネタを聞きつけたのか、分からないのですが、こんなピンポイントに絞ったネタに反応する人が結構いることに、この分野の裾野の広がりを感じます。
この展覧会では、作家の好意で作品の撮影も「可」とありましたので、いくつか印象に残ったものを撮らせてもらいました。
最後の方には、だんだん麻痺して同じような景色に見えてきてしまうのですが、初めは風景写真や街の夜景写真とも違う、独自の世界に圧倒されました。
写っているのは、鉄のカタマリと光、生身のものは何もありません。
コンビナートに石油精製工場等で、ハシゴにパイプに煙突に・・・無機物の集合体。
その無機物を照らす、これまた人工の照明器具の明かりが、夜景をバックにした鉄のカタマリに得も言われぬ陰影と表情を与えていきます。
美しく見せようとか、形よく格好よく見せようと考えられたこともない建物が、写真を通すと、生々しく哀愁感さえ感じさせる作品になることに、素直に感心します。
良いカメラ使ってるんだろうな―とか、ポイント探しが大変そうとか、いろいろと余計なことも考えてしまいました。
映像作品もありましたが、上空からの映像も多く、ドローン使っているんだろうなーと時代の変化も感じました。
最後の方には、だんだん麻痺して同じような景色に見えてきてしまうのですが、初めは風景写真や街の夜景写真とも違う、独自の世界に圧倒されました。
写っているのは、鉄のカタマリと光、生身のものは何もありません。
コンビナートに石油精製工場等で、ハシゴにパイプに煙突に・・・無機物の集合体。
その無機物を照らす、これまた人工の照明器具の明かりが、夜景をバックにした鉄のカタマリに得も言われぬ陰影と表情を与えていきます。
美しく見せようとか、形よく格好よく見せようと考えられたこともない建物が、写真を通すと、生々しく哀愁感さえ感じさせる作品になることに、素直に感心します。
良いカメラ使ってるんだろうな―とか、ポイント探しが大変そうとか、いろいろと余計なことも考えてしまいました。
映像作品もありましたが、上空からの映像も多く、ドローン使っているんだろうなーと時代の変化も感じました。
かつて一時期に流行ったことのある廃墟写真のように、ある種の愛好家がつくことに納得です。
たぶん、真っ昼間に見たんじゃ汚い寂れた工場が、夜景になることで全くの別物に生まれ変わるのに驚きです。
開催期間が短いのが残念ですが、ー見の価値ある展覧会です。
浅草橋周辺はモノ作りの素材屋(レザー、ビーズ、石など)も多く、飲食店もいろいろあります。
散策もかねてシルバーウィークのイベントとして、お出かけになってはいかがでしょうか?
たぶん、真っ昼間に見たんじゃ汚い寂れた工場が、夜景になることで全くの別物に生まれ変わるのに驚きです。
開催期間が短いのが残念ですが、ー見の価値ある展覧会です。
浅草橋周辺はモノ作りの素材屋(レザー、ビーズ、石など)も多く、飲食店もいろいろあります。
散策もかねてシルバーウィークのイベントとして、お出かけになってはいかがでしょうか?
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工場夜景の合同写真展「行ける工場夜景展」
開催日時:2015年9月18日(金)〜9月27日(日) 11:00〜19:00
会場:TODAYS GALLERY STUDIO
住所:東京都台東区浅草橋5-27-6 5F
入場料:500円
工場夜景の合同写真展「行ける工場夜景展」
開催日時:2015年9月18日(金)〜9月27日(日) 11:00〜19:00
会場:TODAYS GALLERY STUDIO
住所:東京都台東区浅草橋5-27-6 5F
入場料:500円
〇参考図書
工場夜景
工場萌えF
Art倶楽部 2015年後半の鑑賞予定
Art倶楽部(美術館巡り)での2015年後半の定例鑑賞会の予定を更新しました。
http://jinzi-kuwa.blogspot.jp/p/art.html
2015年 後半
7月26日(日)
「世界報道写真展」@東京芸術劇場
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.asahi.com/event/wpph/
8月30日(日)
「ボルドー展」@国立西洋美術館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.tbs.co.jp/bordeaux2015/
9月27日(日)
「徳川の城」@江戸東京博物館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://tc2015.jp/index.html
10月25日(日)
「琳派と秋の彩展」@山種美術館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.yamatane-museum.jp/exh/next.html
11月29日(日)
「黄金伝説展」@国立西洋美術館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.tokyo-np.co.jp/gold/index.html
12月20日(日)
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://heibayou.jp/
参加希望の場合、お手数ですがFacebookのイベントページから投稿などいただくか、連絡フォームよりメッセージください。
http://jinzi-kuwa.blogspot.jp/p/art.html
2015年 後半
7月26日(日)
「世界報道写真展」@東京芸術劇場
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.asahi.com/event/wpph/
8月30日(日)
「ボルドー展」@国立西洋美術館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.tbs.co.jp/bordeaux2015/
9月27日(日)
「徳川の城」@江戸東京博物館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://tc2015.jp/index.html
10月25日(日)
「琳派と秋の彩展」@山種美術館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.yamatane-museum.jp/exh/next.html
11月29日(日)
「黄金伝説展」@国立西洋美術館
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://www.tokyo-np.co.jp/gold/index.html
12月20日(日)
集合時間/14:00
集合場所/チケット売り場前
http://heibayou.jp/
参加希望の場合、お手数ですがFacebookのイベントページから投稿などいただくか、連絡フォームよりメッセージください。
展覧会レビュー、2月 定例鑑賞会 新印象派展@東京都美術館
Art倶楽部の定例鑑賞会で、新印象派展@東京都美術館へ行ってきました。
こちらのスーラの有名な『グランド・ジャット島の日曜日の午後』は、展示されていたわけではなく下の習作との比較用です。
こうやって比べてみると、習作ではよく印象派の風景画の雰囲気ですが、完成版では点描の色合いの鮮やかさが際立って見えますね!
ルイ・アイエという画家は、今回の展覧会で初めて目にしました。フランスの画家のようです。
こちらのマクシミリアン・リュスも、初めての画家です。
今回の展覧会では、この夜の風景がとても気に入りました。
夜景の光の扱い方が、素晴らしいです。
点描での人物画を見た記憶がないので、この『白いドレスの女性』はとても新鮮でした。
先の『白いドレスの女性』を見てから、マティスの『日傘の女性』を見ると、この省略の仕方がとても新鮮です。
抽象的で十分な情景を描くことができるのですね。
大きな色の配置での省略の技術には、素直に驚きました。
Art倶楽部での定例鑑賞会『新印象派展@東京都美術館』の感想です。
スーラやシニャックといった新印象派について、1880年代の初期からフォービズムへ繋がる後期への流れについて、時代に沿って見ていくことのできる展示となっていました。
スーラ等は印象派の展覧会があった時には、展示の構成の一部で取り扱われることはあっても、ここまで集中して展示されることはなかったので、スーラやシニャックの好きな小坊主にとってはとても楽しめた展覧会となりました。
スーラやシニャックといえば、点描画。
ジョルジュ・スーラ グランド・ジャット島の日曜日の午後 |
こちらのスーラの有名な『グランド・ジャット島の日曜日の午後』は、展示されていたわけではなく下の習作との比較用です。
こうやって比べてみると、習作ではよく印象派の風景画の雰囲気ですが、完成版では点描の色合いの鮮やかさが際立って見えますね!
スーラ グランド・ジャット島の日曜日の午後(習作) |
ルイ・アイエ カフェにて |
今回の展覧会では、この夜の風景がとても気に入りました。
夜景の光の扱い方が、素晴らしいです。
マクシミリアン・リュス ルーブルとカルーゼル橋、夜の効果 |
アルベール・デュボワ 白いドレスの女性 |
マクシミリアン・リュス 工場の煙突 |
シニャック オンフルールの港口 |
抽象的で十分な情景を描くことができるのですね。
大きな色の配置での省略の技術には、素直に驚きました。
マティス 日傘の女性 |
スーラ等の作品も良かったですが、今回は他の新印象派の初めて目にする画家も多く、表現の多様さを感じることができました。
いろいろな画家が新しい技法だった筆触分割などに取り組み、表現を模索していたんですね。
あまり新印象派としての活動が長続きした画家は少ないようですが、表現の世界に一定の影響を与えたことがよく分かりました。
新しい表現に挑戦し模索することこそ、芸術活動の源泉なんでしょうね。
完成することのない表現の世界には終わりがないので、画家のパッションは大事です。
小坊主には、そこまでのパッションの持ち合わせがないので、これではイカンと思ってはいますが・・・
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