展覧会レビュー、「行ける工場夜景展」@浅草橋,写真展

  浅草橋のTODAYS GALLERY STUDIOで、開催されている工場夜景写真の展覧会へ行きました。

前に川崎の工場夜景クルーズを知って、行ってみたい思いつつ実現できていません。
そんな中、この展覧会の開催を知った以上、行かねばなるまい!と行ってきたしだいです。
  浅草橋と蔵前の間にある小さなギャラリー「TODAYS GALLERY STUDIO」を初めて訪問したのですが、そんな広くない会場に数十名の客が来ていました。
   どこからネタを聞きつけたのか、分からないのですが、こんなピンポイントに絞ったネタに反応する人が結構いることに、この分野の裾野の広がりを感じます。
  この展覧会では、作家の好意で作品の撮影も「可」とありましたので、いくつか印象に残ったものを撮らせてもらいました。
   最後の方には、だんだん麻痺して同じような景色に見えてきてしまうのですが、初めは風景写真や街の夜景写真とも違う、独自の世界に圧倒されました。
  写っているのは、鉄のカタマリと光、生身のものは何もありません。
  コンビナートに石油精製工場等で、ハシゴにパイプに煙突に・・・無機物の集合体。
  その無機物を照らす、これまた人工の照明器具の明かりが、夜景をバックにした鉄のカタマリに得も言われぬ陰影と表情を与えていきます。
  美しく見せようとか、形よく格好よく見せようと考えられたこともない建物が、写真を通すと、生々しく哀愁感さえ感じさせる作品になることに、素直に感心します。
 
  良いカメラ使ってるんだろうな―とか、ポイント探しが大変そうとか、いろいろと余計なことも考えてしまいました。
  映像作品もありましたが、上空からの映像も多く、ドローン使っているんだろうなーと時代の変化も感じました。
  かつて一時期に流行ったことのある廃墟写真のように、ある種の愛好家がつくことに納得です。
   たぶん、真っ昼間に見たんじゃ汚い寂れた工場が、夜景になることで全くの別物に生まれ変わるのに驚きです。
  開催期間が短いのが残念ですが、ー見の価値ある展覧会です。
  浅草橋周辺はモノ作りの素材屋(レザー、ビーズ、石など)も多く、飲食店もいろいろあります。
  散策もかねてシルバーウィークのイベントとして、お出かけになってはいかがでしょうか?


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工場夜景の合同写真展「行ける工場夜景展」
開催日時:2015年9月18日(金)〜9月27日(日) 11:00〜19:00
会場:TODAYS GALLERY STUDIO
住所:東京都台東区浅草橋5-27-6 5F
入場料:500円

〇参考図書

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