2015.12月 読書録 課長からはじめる社内政治の教科書、ほか

江戸前の味




 江戸前寿司というように、『江戸前』という言葉をよく耳にします。
 江戸前と聞くとずいぶん昔からの意味のある言葉のように感じますが、実際は江戸中期からの言い回し。
 寿司も江戸前寿司という『にぎり寿司』の形になったのは、江戸時代末期の頃・・・それまでは、寿司といえばなれ寿司・押し寿司を指したものが、今と同じ形のにぎり寿司が開発され、今日までつづいていることが分かりました。
 酢飯ができるまでは、関西のフナ寿司のような押し寿司が寿司だったんでしょうね。
 今では寿司といえば『にぎり寿司』になっていますが、寿司ひとつとっても頭に埋め込まれたイメージと歴史の違いが大きいことが分かります。
 アサクサノリという言葉も耳にしますが、浅草で海苔を売ってたんですね。
 地方にはほとんど出回らなかったようですが、今の浅草寺の浅草からは海苔のイメージが出てきません。
 かつては浅草も海から近かったはずなので、商品名の由来をたどっていくといろんな歴史や意味が込められているので、興味深いです。

格差病社会 日本人の心理構造


 グローバル化が進み、世界との競争!という論調がありますが、日本国内の競争がどういうものか再確認するという意味で、面白い本でした。
 特に下の分析に納得するところありました。

 現実の競争の激しさと、競争意識の激しさは関係ない。
 競争意識の激しいところでは、競争はあまりないということがある。
 現実の競争はアメリカの方が激しいが、競争意識は日本の方が激しい
 年功序列も前例主義も企業の横並びも、日本人の激しい競争意識の現れ

 一見、競争がないように見えることの裏に、強烈な競争意識がある

課長から始める 社内政治の教科書



 なかなか示唆にとむ内容で、参考になりました。
 書かれていることをそのまま実践することはできませんが(笑
 参考になったのは、下のようなところです。


 社内政治は『長期戦』
 長く働けば、その人がどんな人か、周りの人は見抜く
 信頼のない人に、影響力はない
 信頼なくして、政治はできない
 『誰が言うか』をクリアして、人は『何を言っているのか』を吟味する

 信頼を得る方法=誠実であること。信頼の『貯金』が必要
 政治力の『インフラ』が必要 

 地味に会社員をやっている小坊主ですが、役職以上のところでは、なかなかに政治的な動きがあることが分かります。
 末端社員の小坊主には関係ないという思いもありますが、社内的な意思を通すには『政治力』が必要というのは実感する今日この頃です。
 特に協力して作業をしていかなければならないことの多い行むでは、誰に話を通していく必要があるかと考えなければなりません。
 その際に、また、誰に話をしてもらうか?これも考えなければなりません。
 自分が信頼されてなければ、相手は動いてくれないですし、距離感の難しさに悩んでいます(笑



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