2月に読了した本の記録です。
ここ暫く、月1回のペースで都内の銭湯巡りとスタンプラリーを続けています。
そんな中、知人から紹介されたのがこちらの『昼のセント酒』
日中に銭湯で入浴し、近くの酒場で軽く一杯することをエッセイ風に記した本です。
オヤヂ目線での本ですね(笑
銭湯にやってくる他の利用者への観察眼も面白く、これまであまり他の利用者へ注意を払っていなかったので、もう少し視野を広くしても良いかなと思う今日この頃です。
小坊主としては、銭湯の後で1杯飲むというコンセプトに心をつかまれて、自分も実践しなければ!という想いを強くしている次第です。
墨田区界隈でも、まだ、訪問できていない銭湯も多くあるので、今後の銭湯巡礼がより満たされたものになる確信を与えてくれました!
オヤヂな皆様に、お勧めいたします。
中原圭介という経済アナリストの方の本です。
市中に出回るアナリストやエコノミストの予想や世間の空気に流されず、自身で経済と向きあっていくにはどうすれば良いか?
それに対する著書なりの見解が記されています。
まず、アナリストやエコノミストの分析の基盤となる経済学は、あまり使い物にならないと否定から入ってきます。
なかなか、面白い。
そもそも、経済学で用いられるデータや図表などは、発信者の意志によって恣意的にコントロールされている。
発信者の意見を正当化するために、都合よくデータを収集する期間を調整したり、図表の数値を調整したりしている。
基盤となるデータベースが同じでも、見せ方を変えることで表される結果が違って見せることができる。
そもそも、経済学の基盤となる理論は、ある一時期の経済活動の動きを分析するために活用されたものを、時代背景や物事の意味づけが変わった後も変更することなく適用して、結果を導いていることがあり、万能ツールとはなりえないと記しています。
小坊主には、金融工学や投資理論の数学的な意味や影響を理解することはできませんが、同じ現象を取り扱っていても基本となる理論や流派、モノの見方によって導かれる結果が変わってしまうことは、よく分かります。
専門家といっても基盤となる考え方の違いによって、意見・結果もさまざま・・・あまり信用はできないだろうと思っています。
が、TVの影響ではないですが、専門家なる人による解説を聞くと、その内容に一理あるように聞こえて影響を受けてしまうのも、分かります。自分で考えるのもシンドイし、データ等から検証するのもシンドイので、考えることを任せてしまいたくなります。
その点、世のブロガーの方には統計データを自分で実験したりしている方もいて、そのエネルギーに敬服します。
ネットの世界が広がることで、いろいろな見方や検討方法を得られるようになったのは、良いことですね。
この本では経済学が活用が難しい中で、どうすれば自分なりに経済と向き合い方向性を考えていくことができるか?に対して、以下の項目について、学ぶことを進めています。
・歴史
・心理学
・哲学
一見、数学的な世界と思われる経済学とかかわりの乏しい文系な項目が出てきました。
結論としては、考える基盤となる教養、世の物事を眺めるだけではなく教養を基に自身で考えることの訓練こそ、重要!
そのためには、歴史等への理解がないと考える力が身につかないということと、小坊主は理解しました。
個人的には、教養の大切さには同意します。
もう一度、世界史や日本の歴史の教科書を読み直したりしましたが、歴史を知ることは大事だとオヤヂになって理解しました。
合わせて、心理学・哲学の知見も必要でしょう。
リベラルアーツが大事!という意見がありますが、その分野の蓄積がないと、地に足を付けて世界と向き合うのは難しいですね。
今後は、イスラムの台頭も続くでしょうし、宗教への知見も必要になってくるでしょう。
本を読んでも、自分の中に蓄積できていないと感じることも多いですが、脳に刺激を与えることを止めないことが大事と思うので、コツコツと学習を続けていきたいと思います。
マンガですが、面白いです。
小坊主もプレイしている『ingress』にはまるイエスと仏陀・・・
10巻ではネタの勢いが落ちているように感じましたが、今回は盛り返しました。
シリーズも、10巻を超えてくるとマンネリ化してくるところもあるはずですが、世の新しいネタにシッカリと食い込んで、聖人の個性に合わせたネタとして形にできる作者のセンスに、小坊主はお布施を惜しみません!
『経済予測脳で人生が変わる』の作者、中原圭介氏の本です。
こちらの本では、経済予測脳~と違い具体的な資産運用等についての助言的な内容です。
運用方法として、優待やETF・保険等について記されていますが、内容的にはあまり突っ込んだものではありませんでした。
ある程度、定期的に経済や投資について情報収集している人であれば、どこかで接したことのある内容が多かったです。
ETFなら手数料低く、インデックスがオススメなどですね。
他の興味をひかれた見解としては、成果主義は日本人には合わないということやアベノミクスに対して、反対意見を通していることです。
欧米のような成果主義を日本にそのまま持ち込んでも、上手くいかないということは自分もそう思います。
日本も個人主義が広がり、自己責任論も見聞きすることが多くなっていますが、欧米の個人主義等と比べると基盤の世界観が違うように思います。
個人として意見を主張することや、親子関係や友人関係までも含めた自己責任論、個人主義で生きることの意味などが日本の教育に乏しいじ、対人関係上の文化的な傾向にまで浸透していないし浸透しないように思うので、欧米と同じ形では機能しないのではないでしょうか。
都市文化的な対人関係の希薄さや、自分のことだけを考えていたいという都合を満たすために、個人主義や自己責任を利用しているように思います。
成果主義といっても、営業の数字や利益といったものも水モノな性質もあるし、上手く評価できないでしょう。
外資系は上下関係がドライなようで、上司の評価が大きく影響するという意味では、社内政治は日本企業より熾烈という話も聞きます。
外資系の成果主義を知らないので、どんな形で運用されているのか分からないのでナンですが、数字で人を管理するのも難しいのではないでしょうか。
また、アベノミクスは日本企業の欧米化をより進めるため、日本社会の格差を広げる可能性があるという見解にも、興味をひかれました。
最近、株価が2万円を超えるのではないかと言われ、実際に2万円を超えるように思いますが、株価を上げていく際に日本企業のROE重視の方針や自己株買いの報道を目にすることも増えてきました。
外国人投資家の株式保有率が上がっているのでしょうから、株主利益を増やす方向になりつつあるのではないかと思います。
アメリカでは短期的な株主利益のために、従業員のリストラや給与減などが苛烈な形で行われており、業績よりも社内的な対応で株主の要求へ応えている側面もあるとのこと。
日本でも社員の解雇をやりやすくしたり、残業なしの法制度への検討が進んでいる向きもあります。
だんだん、アメリカ的な会社運営に傾いていくというのであれば、格差の広がりもより大きくなりそうで、個人的にはどうすれば良いモノかと対応を考えているこの頃です。
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