建築家とまわる建築散歩in国立西洋美術館など

毎度おなじみアートスクールで、建築講座に参加してきました。
その名も「建築家とまわる建築散歩」 講師は建築家(一級建築士)の岡村裕次さん

国立西洋美術館~国際子供図書館~法隆寺宝物館を巡ってきました。
まず、上野公園自体は江戸時代には寛永寺がありました。













図で見ると、今の上野公園がそのまま寛永寺の寺所だったのが分かります。
寛永寺は、天海を開山とする天台宗の本山になります。
徳川家とのつながりも強かったとはいえ、寺所の広さといい門~中堂~本坊まで一体となった大寺院だったようで、繁栄っぷりが半端ないw
なんか時代小説でも、寛永寺へ参拝に行くっていう話があったと思うけど、何で寛永寺がそんな出てくるのか分からなかったんですが、これを見て何となく分かるようになりました。
京都だと比叡山が都の鬼門(北東)を守るように、寛永寺に江戸の鬼門を守らせる役割をもたせていたようですね。
そのため、中堂や本坊の向きが江戸城の方面に向いているそうです。

















これが今の鬼門ロード。
戊辰戦争で燃えちゃったのは、残念というか時代ですかね
今度から、ここを歩くときは鬼門ロードを歩いているのだと思いながら、うろつきましょうw
で、まずは国立西洋美術館へ。
1959年に竣工した建物で、「ル・コルビュジェ」が基本設計したものだそうです。
今まで何度も来てたけど、建物の歴史は考えたことがなかったので、もう50年も経ってる建物だとは思いませんでした。
モダニズム建築の開祖的な人のようで、近代建築の巨匠だそうです。
建築史はよく分からんですが、古典(ギリシャ・ローマ)~ビザンチン~ゴシック~ルネサンス・バロック~折衷~近代へ流れます。
ほぼ、西洋美術史と平行しながら、それぞれの時代の様式が建築にも出ていると。
というわけで、ちょっと比べてみる。
国立西洋美術館は、コルビュジェのモデュロール(建築上の寸法基準)に基づいているとのことで、外壁や石畳に内部の高さもキッチリ決まってるんですが、装飾性がゴッソリ消えてます。
これが、モダン・クールってやつなんですかね?
個人的にはピロティって、新しかったんだろうなと思います。
近代以前の建物にはピロティがなくて、建物は外界と分断されて開口部が少なく光が入ってこない。
ピロティは半分建物内で、半分が外。
光も風もつつぬけ・・・あれだけ、壁でガッチリ建物を固めてたのから比べれば、開放感が違います。
コンクリートの柱で建物を支えるって、画期的なことだったんですねぇ。
ガラスも一面に使って、建物内と外部との繋がりが自由になって光も大量に取り込めます。
重い暗いゴテゴテしてる!って世界からの変わりっぷりが、凄い。
現代に生きてると、ガラスもコンクリートも当たり前なので、石造りと木造で世界が出来てた時代との違いが分かりにくくて、注意して見ないと何も気づかないまま素通りしてしまう。
国立西洋美術館なんて何度も来てるのに、建物自体に興味なかったんで何とも思ってなかったけど、いろいろ見てくと発見があります。
やっぱり歴史をベンキョーしないと、いかんのではないかと思う今日この頃です。
でも、18ビットの灰色の脳みそでは記憶力に限界が!
外部記憶装置が欲しいw
次は帝国図書館だった「国際こども図書館」
この建物、外観からじゃ分からないけど明治・昭和・平成と各時代に造られた部分が合体してるそうです。外観は国立西洋美術館と違って、まだまだ装飾性が色濃く残ってます。
縦と横の線の造り方に、ガラス窓の使われ方・・・国立西洋美術館と比べると重さを感じますね。
内部に入ると違いがそこかしこに見られます。
明治時代の扉には、「おす登あく」って書いてある・・・竣工したのが1906年(明治39年)なので、押戸ってなかったためらしい・・・
今の当たり前を常に当たり前と思ってはイケマセン!
階段にあるシャンデリアは、100年前のもの。
ちょっと遠くて出来具合が分からないけど、よく残ってるなと感心します。
しかし、それよりも面白かったのが1階にある子供の部屋にある世界をしる部屋。
かつての貴賓室・・・出来が違う!
天井の装飾に壁の漆喰、床の寄木といい・・・とても美しい。
壁の漆喰の美しさは、シルクのようです。
何度も丁寧に漆喰を塗り重ねていった職人の技が光ってます。
本当はそういう壁を保護するために、普通、壁に設ける本棚や展示スペースを部屋の真ん中にもってきたり、空調や照明を建具内に取り込んでる工夫に注目するべきなのに、貴賓室が面白くてそんなところばかり見てました。
しかし、100年来の建物が戦争や地震を超えて残ってるってのは、よく残ったなと思いつつ大事にせんとな~とも思います。
でも、建物って保存に手間がかかると思う。
コンクリートってすぐ汚れるし、風雨にさらされるから劣化も早そうだし。
文化財の保護って、大変ですなぁ。
最後が国立博物館の敷地内にある「法隆寺宝物館」
















自分、この建物の存在を知らなかったんですよね。
特に展覧会をやってるわけじゃないし、ノーチェックでした。
この建物、谷口吉生(MOMAを設計した)という方が設計したそうで、海外からも見学に来る人が多いとか。
しかし、これまた個性の強い建物でした。
モダン建築の粋らしいけど、隙というものが全くない。
ガラスや床のパネルの配置に全くズレがなく、基本、丸みを帯びた部分がありません。
柱もパネルも照明もすべて規定の位置が決まってて、遊びの余地がないのが特徴です。
館内のイスも床に配置すべき場所が決まってて、イスの足が納まる穴が造られてます。
こんな建物は、初めて見ました。
言われないと気づかないけど、指摘されるとまさにその通りで無駄を削って削ってシンプルさを追求した様子が伺えます。
人によっては、凄い無機質に感じるかもしれません。
後、展示室が面白い。
まず、展示物に解説がない。
展示物の名称も、ケースの横に書かれてて説明とか読まずにモノを見ろ!って意思がハッキリしてます。
展示の配置も、個性的。
人を回遊させようとか、考えてないんじゃないだろうか。
縦横きっちり真っ直ぐ!に決められた位置に配置されてて、ミリ単位でもずれることは許さん!という雰囲気です。
横から見るとガラスケースの並びが、まるで合わせ鏡のように無限に続くように錯覚できます。
展示物が仏像なので、なおさら独特の見え方がします。
なかなかここまで個性的な展示は、初めてじゃないかと。
反映されてて利用する人間の快適性とかよりも、まず設計者の思想ありきがここまでハッキリ明確になってるのが凄い。
ここが一番、インパクトありました。
おかげでしばらく、建物の隙間や縦横から目が離せなくなりそうです。
建築は奥が深い・・・マニアックさも美術とはまた違うマニアックさがあります。
面白いけど、着いていけるか心配w

谷中 圓朝まつり



谷中の圓朝まつりに行ってきました。
なかなかの人出で、寄席に出てる芸人さんが屋台をやってて、好きな人は楽しいでしょうね。
公式ガイドや団扇にサインもらいまくってる人がいたけど、嬉しいんでしょう。
祭り自体は、2002年から今の形になったようなので、新しい祭りではありますね。
もともとは噺家の方たちで、三遊亭圓朝の命日におこなう法事だったようで、奉納落語も師匠に奉納するので真面目というか、案外、地味な祭りだったのかもしれません。
それがファン感謝イベントになって、今のお祭りになって昔からのファンにとっては、だいぶ変わっちゃったなって印象かもしれません。
自分は知らなかったんですが、会場の全生庵は幽霊画が有名だったんですね。
祭りにあわせて幽霊画展をやってたので、見てきました。
顔や体が崩れた幽霊!って分かりやすいのもあれば、普通の女性画?と思えるものもあり、一口に幽霊画といってもバリエーション豊かです。
怖いというよりグロテスクだったり、愛嬌があったり・・・輪郭だけで描かれてたりと、画家がイメージをどう表現するかいろいろ工夫してるのが感じられます。
正直、色使いは抑え気味になるし、水墨画の山水画や人物画みたいなダイナミックさや存在感はないけど、個性の豊かさは十分すぎるくらいありますw
浮世絵の幽霊画と比べると、また、面白いと思います。
ちょうど、昼間のイベントやってたので、つい写真を撮ってしまったんですが・・・
こう凄い手作り感が、ホッとして楽しめます。
正直、TVなんかでやってるパンチの効いたお笑いが好きな方には、全く刺激が足りないと思うけど、寄席よりもさらにフランクで、適当になったところが魅力じゃないでしょうか。
学芸会というか、ある種の微笑ましさがあります。
そんなお笑いを求めるようになったとは、小坊主も年をとったせいかもしれませんw
別に昔から、そんな尖った笑いは求めてないんですけどね。


全生庵方面は、情報がなかったので相も変わらず散歩の達人を活用です。
あと、一部で流行ってるらしい江戸東京散歩・・・こっちも活用しました。
といっても、こっちは本当に街を歩きながら江戸時代と今の変わりようを確かめながら~ってスタイルなので、ややマニア向けになるのかな?w
少し位置がズレてる部分もあるけど、江戸時代の地図と比べながらあるくと面白い!
谷中霊園は本当は池だったっぽいな~とか、武家屋敷があったところが東大になってるので、江戸から明治~大正~昭和とかけて何があったか、想像したりする楽しみがあります。
街歩きに興味ある、紳士淑女にお勧めいたしますw
基本、ウィンドウショッピングとかあまりしないし、目的もなく歩くの嫌いなんで、反対にこういう楽しみがあると散歩も楽しくなりますね~

習作 皿




新作です。
今回は赤津貫入という土で作ってみました。
これまでは、赤土、白土で成型しやすい固めの土で作ってきたんですが、絵付けにチャレンジしてみたくて絵付けの出来るこの土を選んでみました。
赤土・白土よりは、柔らかくて成型に注意が必要らしいけど、今回はタタラでの皿にしたので、そこまで注意しなくても問題なかったです。
磁器ほど硬くなく成型しやすいけど、出来上がりの色は磁器に近い白さが出るようです。
今回は実験ってことで、いろいろ試してみたんですがなかなか微妙な出来栄えになってしまいましたw
上の皿は本当は、織部釉を吹き付けて全体的にうっすらと緑が広がるのを考えてたんですが、織部釉がほとんど映らないという結果になってしまいました。
ん~、原因は不明です。
ま、出来上がりまで結果が分からなくて思ったとおりにならないのも陶芸の面白みだと思うので、次こそ吹き付けを上手くやって出来上がりを楽しんでみたいと思います。





下のは、絵具で絵を描こうと思ったけど、そもそも画題を考えてなくて、夏だしな~なんてそのまま一気に絵具を乗せてしまった結果、こうなりました・・・
全くもって絵心のなさに恥じ入るばかりです
試してみたかったのが、赤の色合いが絵具でどうかわるのかです。
赤とピンク系を使ってみたんですが、ピンク系がそれほど鮮やかに出ませんでしたね。
後は青が思ったより強く出ました。
白地にこれだけ、強い青が出るとデザインによっては重くなってしまうので、案外、使い道が難しそうです。

今は同じ赤津貫入で、小鉢を作成中。
小鉢はまた、吹きつけと絵付けにチャレンジして、今度こそデザインを頑張ってみたいですね。
基本は鮮やかな色使いを目指したいですね。

大人の社会科見学

工場夜景とみなとみらいクルーズ
http://www.yokohama-cruising.jp/event/kojoyakei.html

あぁー!小坊主レーダーにビンビン来てます。
行って見たい!!
普通の夜景にはさほど興味ないけど、工場夜景ってところがツボに来る~。

工場見学インデックス
http://factory.uijin.com/
こういうのもあるらしい。
無料で工場見学!!
あぁー!行って見たい。

谷中・根津 by散歩の達人



自分の街歩きバイブル散歩の達人を片手に、日暮里~谷中~根津~上野を踏破してきました。
今回のお題は、とうきょう「和」さんぽということで、和の道をテーマに散歩です。
まずは日暮里から天王寺へ。
小さいながらもよく手入れされた庭があり、土塀が渋い雰囲気を演出してます。
そこから、桜どおり沿いに墓地を通っていきますが、墓地も今の季節は緑豊かで夏らしい季節感に満ちてます。
本当は桜どおりの名の通り、春頃は桜が綺麗なのかもしれません。
この暑い中の街歩きは、苦行に等しいので次は春に来てみようと思います。
この辺りは、昔の寺町だからかやたらと寺が多い。
建物も低く抑えられてるので、街に人に対する威圧感もないし地蔵があったりして落ち着きます。
寺といえば、毎年、夏に落語で圓朝まつりってのをやってるようですね。
今年は8/8のようです。
前に落語に行った時に、そんな祭りがあるってのを聞いたことがあったんですが、去年はもう終わってたんで今年は行ってみようかな。
とうとう、浴衣を着る機会が出来そうだ。
でも、一人だと怖いから誰か着いてきてくださいw
http://www.rakugo-kyokai.or.jp/encho/EnchoTop.aspx

谷中は、雑貨の店も多いですね。
今回、行ってみたのは和雑貨「かなかな」
http://www1.ttcn.ne.jp/kanakana/
場所的には、路地奥の通りにヒッソリあるんで、かなり分かりにくいかもしれません。
店が見つからずに、ついついバイブルに店ないやんか!と八つ当たりしそうになりました・・・
師匠である街歩きの達人に、無礼をはたらきそうになった小坊主を許してください。
修行が足らん・・・だって、とりあえず猛暑で暑かったんや!
途中でモヒート飲んで、酒と暑さでフラフラやったんや!
暑い日に酒を飲んで、歩いてはいけません・・・いいベンキョウになりました。
皆さんも気をつけましょうw
このかなかなさんだけでなく、小さいながらも個性のあるスローライフな雑貨屋とか、チョコチョコあるので好きな人は楽しめると思います。
谷中銀座も面白かった。
伊藤製作所「戦うTシャツ屋」が、ツボです。
http://www.ito51.net/list/index.html
個性があふれ過ぎて自分に使いきれるのか、はなはだ疑問だけど、一回くらいは試してみたいというチャレンジャー心を刺激して止みません・・・


そんな谷中銀座を有名らしいメンチを食らいながら散策。
メンチは、確かに美味い。
しかし、何でメンチが有名なのか・・・
食い歩きしながら、根津神社まで散策。
http://www.nedujinja.or.jp/
思ってたより立派な境内で、建物もしっかりした雰囲気があります。
人によっては中途半端な規模と思うかもしれませんが、自分は反対に明治神宮とかのように、立派過ぎないところに好感が持てます。
ちょっとした観光ポイントで、人も少ないし散策の休憩に良いんじゃないでしょうか。
猛暑の中、3~4時間歩き続け体力を酷使したところで、締めに「芋甚」のアイスモナカを実食。
http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131106/13003559/
アイスは甘すぎず控えめ、加えて意外とモナカが美味い!
モナカにほんのり甘みを感じるのは、自分だけ?
疲れは吹っ飛びはしなかったけど、夏の甘味は止められない・・・あぁ、このままポッチャリ街道から降りられないのだろうか。
欲望に弱い自分が情けない・・・せっかくだから!と聞こえる悪魔の囁き。
連戦連敗な小坊主であります・・・でも、反省はしないw

そんな適当な谷中・根津散策ですが、寺町独特の穏やかな雰囲気と谷中銀座のマニアックさ。
浅草などとは違った景色を楽しめること間違いなし。
今年の夏は、和をテーマに遊んでみては如何でしょうか?
というわけで、誰か圓朝まつりに付き合ってくださいw

オルセー美術館展 ポスト印象派

                      <スーラ>ポール=アン=ベッサンの外港


国立新美術館の「オルセー美術館展」に行ってきました。
http://orsay.exhn.jp/
ポスト印象派ってことで、20世紀初めのセザンヌからゴッホ、ゴーギャンにスーラとメジャーな画家の作品をズラッと並べたって感じです。
その中で自分がいくつか気に入ったのがありまして、まずはスーラの点描絵です。
自分は点描絵って、結構好きなんです。
人によっては、イラストみたいで動きも感じられないし、インパクトに欠けるかもしれません。
でも、あの点描独特の柔らかさが爽やかで、好きなんです。
この外港の絵あたりは、夏を先取り~みたいなカラッとした爽やかさに満ちていると思いませんか?
早い話がドット絵なんでしょうが、緻密さといい色の鮮やかさといい、玄関に飾るにはバッチリデスw
      <ゴッホ>星降る夜                        <ロートレック>黒いボアの女
次は自分が一番気に入ったゴッホの星降る夜です。
星の明かりと、水面に広がる街のランプの明かり・・・種類の違う2つの明かりが重いベッタリした青と黒の油彩の中で、個性をハッキリさせて描かれてます。
画面の真ん中で、世界が区分けされて上下に光が広がっていくのも、それぞれのエリアが違う世界なんだというのを明確にしてくれます。
色的にはスーラの鮮やかさとは比べるべくもないのに、これまた見る人に安心感を与える爽やかさのある絵じゃないでしょうか。
あまり美術館で買い物しないのに、つい色紙を買ってしまいましたw
で、隣がロートレックの黒いボアの女
筆使いのダイナミックさや下地を服の生地に取り込む巧みさ、シンプルに描かれるからこそ際立つデッサン力。絵の女性の存在感が、強すぎで引き込まれます。
特に目力ですよ、目力w
こちらを正面から見据える目の力・・・ついサーセン、ネーさん!って謝罪しそうになったw
恐るべし、目力!
    <モロ->オルフェウス                 <ボナール>ベッドでまどろむ女
で、そんなネーさんに圧倒された後に目に入ってきたのがこちらのネーさんたちです。
お前は美術館で、ネーちゃんしか見てないのか!とか言われそうだけど、ほかの風景画とかにはあまり興味を惹かれなかったんだから、仕方ない。
同じ女性を描きながら、まったく違うこの雰囲気。
面白いですね~。
個人的にはこちらのオルフェウス・・・今回、一番の美人であったかと
ギリシャ神話を基にしてるからか、とても古典的
実物は服の描かれ方も、緻密で装飾物が品を感じさせます。
生首を若いネーさんが抱えてるという、シュールな場面なんだろうけど、女性の表情や立ち姿、全体の色使いが幻想的で一種の甘さを感じさせてくれます。
それに比べて、ボナールのベッドでまどろむ女はまた別物で、甘さを通り越してタダレテイマスw
事後か?事後なのかー!羨ましいーとか、そんな妄想を掻き立てられるエロイ絵です。
エロさでは、これが今回の一番。そういう意味では、こちらも今回、一番の美人でしょうw
ここまで描いたら胸とか手で隠す必要ないんじゃないの?などとも思うけど、あの手がないとそれはそれで品がなくなってしまう気がする。
かつてはヴィーナスとか、女神を題材にしないと裸婦画を描けなかった時代から比べるととても率直にエロイ絵を描ける時代になったんだな~と時代の流れも感じます。
この色調が良いんじゃないでしょうか。
明るすぎず暗すぎず、すでに昼に差し掛かったあたりでダラダラしてるかのごとき、まさしく気だるい感じに満ちてます。

というわけで、とてもバラエティに富んだ展覧会でした。
当時の画風の多様さや画家の視点の違い、時代背景を比べながら見ていくには、プラスになることが多いと思います。
これが目玉!という作品があるわけじゃないけど、個性と多様さに満ちた印象派後の世界をメジャー所の作品を比較しつつ、フラットな視点から時代の全体像を見ていくのが楽しいと思います。