概要
展 示:新・北斎展鑑賞日:2019年2月
場 所:森アーツセンターギャラリー
評価
混み具合 辛い/①・2・3・4・5/快適作品の数 少ない/1・2・3・4・⑤/多い
面 白 さ 退屈/1・2・3・④・5/面白い
構成
第1章:春朗期 デビュー期の多彩な作品第2章:宗理期 宗理様式の展開
第3章:葛飾北斎期 読本挿絵への傾注
第4章:戴斗期 北斎漫画の誕生
第5章:為一期 北斎を象徴する時代
第6章:画狂老人卍期 さらなる画技への希求
感想
・会場に入るまでに1時間ほど並ぶ。チケットを買う行列もさることながら、すでにチケットを買ってある人も引換券に変更してもらう必要があり、一緒に並んでいるため行列がどんどん増える。先にチケットを買っておく意味がないので、受付システムは何とか考え直して欲しい・479作品も展示されているが、すべて北斎の作品。1779年のデビューから晩年近い1850年まで数えると70年もの絵師人生。長い活躍の時期を考えても、膨大な作品数に敬意を覚えた。
知っている人は知っているのだろうが、琳派絵師から画業をスタートしたというのを再認識。技術を身につける基盤がシッカリとあったということが分かる。
・どの作品も今見ても写実性が高く、細い線にも迷いがない。表現に変な近代性を感じるのは何故か?、近代性を感じる表現力が北斎の魅力なのだと思うが、何に由来する近代性なのかまだよく分からない。
・北斎漫画のようにくだけた描写と肉筆画の表現を比べると、人物の顔など描き分けの幅が広く、表現力の技術の高さを感じる
今回の一品(お気に入り)
「花魁図」(画稿)
下絵、練習の絵にも関わらず完成度がとても高い
線だけで描かれているからこそ、1本1本の線の緻密さ、人物の全体像のバランスをシンプルに素晴らしい。
描くという作業がどれだけ身体の一部になっているか、という基礎力の高さを感じる。