概要
展 示:ギュスターブ・モロー展鑑賞日:2019年4月
場 所:パナソニック汐留ミュージアム
評価
混み具合 辛い/1・2・3・④・5/快適作品の数 少ない/1・②・3・4・5/多い
面 白 さ 退屈/1・②・3・4・5/面白い
構成
第1章 モローが愛した女たち第2章 《出現》とサロメ
第3章 宿命の女たち
第4章 《一角獣》と純潔の乙女
感想
会場は小さめだが人が少なかったため、2周回ってもゆったり目に見て回ることができた。ギュスターブ・モローというとサロメが思いつくが、何パターンもサロメの習作を描いて取り組んでいたことを初めて知った。
今回は『出現』サロメに、『踊る』サロメ、『刺青』のあるサロメといくつか作品を見ることができた。
モローがサロメを通して何を表現したかったのかは分からないが、表現を模索し続けていたことがよく分かる。
『踊る』サロメと比べると、『出現』のサロメは構成といい演出といいインパクトが違う。
展示されていた『出現』のサロメは、未完成というか後年に背景の線画を追加したとのこと。
線画には追加された描写のためか、全体から少し浮いた違和感もあるが、線画がないとボヤケた印象にも感じられる
未完成ではあっても魅力ある作品だった
他の作品も習作が多く、なかなかコレ!といった完成作は少なかったが、『エウロペの誘惑』をみると、古典的な描写をしつつもトータルバランスの良い作品もあり、技術はシッカリ持っていたのだろうと思う。
『一角獣』も幻想的で美しかった
モローは一生独身だったが母や恋人と仲もよく、特に破綻した感じのしない人生のようだったが、『女』・・サロメのような男を破滅させるファムファタールを描き続けた理由は何だったのか?
モローが魅せられていたテーマに、少し興味を抱いた展覧会だった
今回の一品(お気に入り)
『出現』(油彩)
*水彩での作品もあり(展示品は油彩の未完成の絵で、後年に背景の線画を追加したもの)