2015年2月1日

2015.1月 読書録 漂白される社会、ほか

1月に読了した本の記録です。





〇損をして覚える株式投資/邱 永漢
内容的には、作者の経験や投資に関する考えが述べられているのですが、あまり面白くありませんでした。
小坊主は投資自体は、インデックス投資がメインで個別株をメインにしているわけではないのですが、他の人の投資方法などは
どんな考えでやっているのか興味があり、たまに勉強と称してこういった本を読んでいます。
こちらの本は、自分には少し内容が古臭く感じられたかな。


〇図解 使えるマクロ経済学/菅原 晃
アベノミクスも佳境を迎え、日銀による異次元緩和もそろそろ限界が近いのかもしれません。
昨今、いろいろなところで耳にするようになった日本の国債による財政破綻をどう考えるか?
マクロ経済学から見た場合、どのように考えることになるのかをGDPとは何か?という基本的なことから、学習していくことができました。
本式の経済学になると、もっと数式などを活用した理論的な問題があるのでしょうが、この本では数式を使いつつ日本の収支状況やGDPの内訳などの見方・考え方を解説してくれていて、本式な経済学には興味ないけど、一般教養的なマクロ経済の知識を知りたいビジネスマンの人などには分かりやすく作られた本だと思います。
日本の借金=国民にとっては財産という考え方は、なるほど!と違う視点を与えてくれました。
前から他の本などでも見てきたように、国債が日本国内のお金で賄われている間は財政破綻がいきなり起こるということはないように思いました。
ただ、今後の日本は経常赤字国となり、海外からの投資を取り込むことで、経済成長の原資としていかざると得なくなるのではないでしょうか。
経常赤字=海外からの投資先となっていくということだと思いますが、海外からの投資先となることでよりグローバル化の波にさらされ、生きることの厳しさは増しそうです。
日銀の国債購入がいつまで続くか分からないですし、ハードランディングとならずに出口戦略を実施できるか分かりませんが、日銀が国債購入を止めた際には、その国債の引受先が必要になるのでしょう。
これまでと同じように、国内の機関投資家等が取り込めれれば良いのでしょうが、国内の機関投資家にそこまでの余力が残っておらず、海外に引き受けてもらうようになるのであれば、財政の管理はさらに難しくなりそうです。
日本人の社長がいても株式の取得によって、実態は海外資本の企業等もたくさんありますし、いろいろ変化がありそうですね。


〇別冊太陽 東山魁夷
東山魁夷と日本の四季@山種美術館の鑑賞のため、事前学習で読みました。
東山魁夷の人生の流れと各時期の作品を、時系列でみていくことができるので、良い鑑賞の手助けとなりました。


〇漂白される社会/開沼 博
風俗・貧困・暴力(ヤクザ)・薬物といったかつて戦後日本に存在しながらも、暗黙の了解のもとに社会に組み込まれていた世界。
 それが、近年のインターネットの発展と日本社会の浄化傾向のもとに存在を漂白され、まるで存在していないかのように見えなくなっていく世界・・・そういった日本社会の断片を切り取り、フィールドワーク的なルポタージュとしてまとめたモノです。
 かつて日本にも多くの例があった分かりやすい貧困・・・表に出てくる事例は少なくなり、存在自体も減ったと思われるもの。
 しかし、既存のセーフティーネットでは引っかかることがなく、かつて機能していたと思われる風俗産業などの生活を支えるネットワークにも入ることができない人が、24時間マクドナルド等を使いながらどのように生きているか。
 文化的な生活とは程遠く、かといって生死に直結する貧困とも違う。
 少なくとも話題になった生活保護では、対象として認められない。しかし、正社員などの社会生活から外れ、風俗産業等にも入れない・・・若年ホームレスのような状態は、人によっては自己責任で片づけられる問題だろうけども、当事者となったモノはなかなかそこから離れられる絵を描くことは難しい。
 また、当人たちも必ずしも離れることを望んでいるわけではない。
 存在しながらもマイノリティ過ぎて、問題視されにくい人々。
 人間が生活していく以上、必ずなくならないはずの世界が見えにくくなることで、社会の様相にどんな変化が起こっているかを興味深く読んでいくことができました。
 人によっては、極端な一例を取り上げているのではないか?という指摘もあると思いますが、社会の一様を知る機会になる魅力ある本だと思います。


〇東京都北区赤羽(マンガ)/清野 とおる
一部でマニアックな人気があるという、こちらのマンガを読んでみました。
前評判に劣らない赤羽のディープさを描いている魅力あるマンガでした。
絵がクセがあるほうなので、人によっては読みづらいところあるかもしれませんが、作者の赤羽愛・登場人物との関係が濃厚で怖いもの見たさ、非日常感を満喫することができます。
とうてい自分では経験できない(経験したくない)世界が広がっていますが、広告とデザインに作られた綺麗さや洗練された世界とは正反対の濃厚な人間臭さ・・・生々しさがマンガになることで、一般人?にも受け入れられやすい形へ加工されています。
酒場放浪記でも聖地の多い赤羽・・・これを機会に、一度、足を踏み入れてみたいと思います。



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