フェルメールからのラブレター展

渋谷はbunkamuraへ「フェルメールからのラブレター展」へ行ってきました。
http://vermeer-message.com/
フェルメールなので、すごい混んでるんじゃないかなと思ったんですが、自分が行ったときは全く混んでなかったので、じっくりフェルメールの絵のまん前で見られました(笑

鑑賞時間/約1時間

混み具合 辛い/1・2・3・4・⑤/快適
快適でした。日曜の13時から鑑賞しました。13:30頃には混み始めてて、フェルメールの前には人垣が出来ていました。午前中なら、もっと余裕を持って見られると思います。

作品の種類、数 少ない/1・2・③・4・5/多い
展示品の数自体は、さほど多くなかったと思います。ただ、展示間隔がちょうどいい感じで、後半に疲れてきて嫌になるようなこともなく、ちょうどいい量でした。

面白み つまらない/1・2・3・④・5/楽しい
フェルメールの絵が3作品も一度に見られるのと、修復したばかりの絵を見られたってことは、ポイントが高いです。
ただ、修復された絵からフェルメールブルーがもっと鮮やかに感じられるかと思ったら、さほど鮮やかでなくちょっと拍子抜けしました。他にも気に入った絵があったので、楽しいのは楽しかったです。
手紙を読む青衣の女
手紙を書く女

左が今回の目玉的な展示「手紙を読む青衣の女」
修復されたことで、後ろの地図やイスの形や色合いなどが、当初とはまた違った描かれ方をしていて、作家の意図がよりよく読み取れるようになったらしい・・です。
修復の技術はすごいし、担当した人はプレッシャーだろうなと思うんですが、そういう方面は明るくないので、ざっくりとした感想は、切ないというかちょっと悲しい雰囲気のある絵です。
後ろの地図があることで、遠洋航海に出ている恋人や家族からの手紙を読んでいるという情景を描いているらしいですが、お互いに手紙を出してから手元に届くのに2年かかるっていわれれば、それは切なくなるなぁってのが素直な感想です。

右は同じくフェルメールの「手紙を書く女」
こちらは、明るい雰囲気がありますね。衣も黄色で明るい・・・が、その明るさが嫌味にならないところが凄い。
ついでに、この黄色い衣が似合ってるモデルも凄い(笑
モデルの表情といい、衣の明るさに負けてない存在感がありますね。
何かラブレターかいてるところらしいので、前向きなパワーを感じます。
手紙を書く女と召使
室内の女と子供

左がフェルメール「手紙を書く女と召使」
召使の表情が、なんとも言えません。
モデル同士が全く異なる世界に入ってて、すごい隔たりを感じずにいられません。

右がピーテル・デ・ホーホの「室内の女と子供」
これは、暖かみのある良い絵です。子供は女の子か男の子か分からないけど、親密さがよく出ててほっとする安心感がありますね(もう少し大きくなるまで、この頃は男子も女子もドレスみたいな服を着ていたようです)
中庭にいる女と子供
ダヴィデとウリヤ

左は同じくピーテル・デ・ホーホの「中庭にいる女と子供」
これも暖かみある絵で、微笑ましい。本当は壁等にも含まされた意味があるんだろうけど、素直にこの情景に心が和みます。

右はピーテル・ラストマンの「ダヴィデとウリヤ」
なかなか劇的な動きのある絵ですが、この絵に反応したのは実は自分がちょっと前に「聖書男」という本を読んで、ダヴィデ王についての話があったからです。
「聖書男」の中であったのは、ダヴィデ王がウリヤの妻を奪って妊娠させてしまい、更にウリヤを殺そうとしたときの場面です。
ここのところを覚えてたので、おぉ!ここかー!!と、すんなり頭に入ってきたんですね。
どんな形でも予備知識があると、こういう絵もすんなり入ってきます。
こういうところで、上手く引っ掛かりが出来ると、絵を見るのも楽しくなりますなぁ