ワシントンナショナルギャラリー展 国立新美術館

ワシントンナショナルギャラリー展へ行きました。ドガ、モネ、スーラ、ルノワール、ゴッホなどなど印象派の作品が一気に見られるってことで、行ってまいりました。

メジャーどころが一同にかいするので、さぞや混雑してるだろうと思っていたのだけど。フェルメールほど混雑しておらず、そこそこ余裕をもって鑑賞できました。
モネ 日傘の女性
モネ ヴェトゥイユの画家の庭

今回の展示でチラシにも載っていて眼を引いたのは、こちら(左)です。
振り向いたときの一瞬の表情が、とても優しげです
空の描写といい草原のゆらぎや、影の色合いがとても自然で、想いまでも感じられそうな絵でした。
右の庭もなかなか大きな作品で、本当に日常の一瞬を切り取った風情が漂っています。ヒマワリの通路というのも、とても夏らしく懐かしい気分になってしまいます。
人によっては、庭がデケー!とかヒマワリがデケー!!とかあると思いますが、小坊主はヒマワリを入れてある植木鉢が気になりました。
ああいうデザインの植木鉢が、あの時代にはもう出回ってたのか気になって・・・
ルノワール 踊り子
ルノワール アンリオ夫人

こちらは、美人絵です(笑
ルノワールの踊り子は、とても柔らかい雰囲気でスカートの透明感といいモデルの表情といい、思わずおぉー!と声が出てしまうほど完成度が高かったです。
輪郭をハッキリさせない描き方が、これほど効果的にみられる絵も珍しいのではないでしょうか。
どうやったら、ああいう透明感を描くことが出来るのか不思議
色合いの調整と筆の タッチなのでしょうが、品のよさが際立ってます。
アンリオ夫人は、スゲー美人!!
つい絵の前でニヤついてしまうほど、美人です(笑
こちらも、背景との境界があいまいで、特に首から下が溶け込むような印象があります。その割には、顔の表情が強く輪郭の曖昧さがより、モデルの表情を強調するように働いているようです。
google先生に検索してもらったら、どうやらこの二つの絵のモデルは同じ人で、アンリエット・アンリオという舞台女優らしいです。
全く同一人物に見えなかった・・・
画家の技術、恐るべし。
カサット 青い肘掛け椅子に座る少女
セザンヌ 画家の父


次に、眼を引いたのがこちら。
メアリー・カサットの青い肘掛け椅子に~です。
カサットは、アメリカの画家だそうで、印象派というとついパリ等を思い浮かべるので、アメリカが出てくるのが意外でした。
が、この作品はとても面白い。
それなりに大きな絵で、その中でダルそうな少女が目立つ!
このやる気のない表情が、とても魅力的に映ります。
本当に退屈なんだなという雰囲気が、ビシビシ伝わる良い絵でした。
背景というかイスの鮮やかな色使いが、より少女を引き立たせていてパッと眼を引く力がありますね。
セザンヌは、こんなに強い筆致で描く人だったっけ?というインパクトのある絵でした。
パンツの部分など、スチール製か!っと突っ込みを入れたくなるほど、硬さと重さがあります。これまで、ルノワールとか柔らかい絵になじんだところで、ハードパンチな絵が飛んできて硬い!印象が、際立つ際立つ。
ゴッホ 自画像
スーラ オンフルールの灯台


こちらも、硬さのあるゴッホの自画像です。 精神病院への入院から、回復して初めて描いた絵だそうで、何かこう目力が印象的な絵です。ゴッホの絵は人によって結構、好き嫌いの分かれるもののようですが、自分は好きです。
この絵も重い雰囲気がありつつも、眼に静かな力があって強い意志を感じます。 相変わらず強い筆使いで、軽さとか全く感じないですが、こう鬼気迫る印象を与える力が魅力じゃないでしょうか。
スーラは、相変わらず点描で柔らかく柔らかく丁寧な仕事してます。
最近、この点描を陶芸に利用できないか考えているんですが・・・難しそうですね
スポイトで、釉薬を落としていって筆の跡を残さずに絵を描けないものかと考えてるんですが、、、いつか実験してみよう