歌舞伎『身替座禅』『大江戸りびんぐでっど』からの純喫茶『珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブル』@新橋





 久しぶりに歌舞伎座へ行きました。
 演目は『身替座禅』『大江戸りびんぐでっど』
 身替座禅はもともと狂言だったらしく、太郎冠者が出てきます。
 内容も狂言っぽい。
 恐妻家の旦那が浮気をしに行きたいんだけど、奥さんに外出を許してもらえない。
 そこで、一晩、座禅を組むので邪魔しないでね~と奥さんを説得しておいて、太郎冠者に代わりに座禅してもらうことになりました。
 が、当然、奥さんにばれるわけですよ身替りが。
 そして、太郎冠者と奥さんが入れ替わったところへ旦那が帰ってきて、目の前にいるのが太郎冠者と思い込んだまま、浮気相手との楽しい思い出を語ると。
 奥さん、ブチ切れw
 旦那を追いかけて、花道から消えていきました。
 出てるのが勘三郎だったからか、旦那の軽さが良い感じに出てました。
 浮気しに行く時の嬉しそうな笑い方とかが特にw
 難解でなく軽快な雰囲気が、明るい気持ちにさせてくれます。
 ただ分かりやすいのが良いってわけでもないと思いますが、年末に見るには明るくて楽しめるんじゃないでしょうか。
 年末に重い暗い心中ものとか見たくない。

 そのまま、一幕見で続けて『大江戸りびんぐでっど』を見ました。
 宮藤官九郎が手がけた歌舞伎だそうで、個人的には微妙でした。
 普通の演劇で、歌舞伎座でやらなくても良いんじゃないかなと思います。
 ゾンビネタなのでスリラーをぱくった踊りとか、時事ネタの派遣社員のことを取り入れてるのは、時代らしいネタの取り込みですが、やらない方が良かった
 それぞれのネタが小粒になってしまって、風刺を利かせたかったところが、反対にチープになってしまっていました。
 全体的なストーリーにどんでん返しがあり、話の筋道が一本とおっていたのは良かったところです。

 まぁ、着物を着た演劇でした。
 歌舞伎もそもそも大衆演劇ってことで、同じなのかもしれませんが。
 歌舞伎が伝統産業で競争とかそういうのに甘い部分はあると思います。
 ただ、自分は歌舞伎の型が出来上がってて、形にはまったところと現代とのズレを楽しんでいるので、必要以上に分かりやすくしたり、言い回しを現代風にして馴染みやすくする必要はないと思います。
 

 さて、歌舞伎の後はいつもの男の隠れ家『古典喫茶』を片手に、喫茶店へた。
 なんせチケット売場から、歌舞伎の終わりまで立ちっぱなしだったので、心身ともに繊細な小坊主は限界だったのです!

 今回、出撃したのはこちら。
 新橋近くにある「カフェ・ド・ランブル」
 外観からして、渋いです。
 カッフェな甘い雰囲気は、微塵もありません。
 店内も暗めで、ついでにマスターも渋い・・・
 頑固そうな感じが良かった。
 マスター、拘ってますね?って雰囲気がビシバシ飛んでました。
 お店は1948年(昭和23年)の創業・・・歴史が違いますね(笑
 こちらでは、珈琲豆を何年もかけて熟成させたオールドコーヒーが味わえます。
 珈琲というと豆の新鮮さが大事!というのを、よく耳にします。
 豆を挽いて袋が膨らむほどガス?が出るほうが、新鮮な豆で味わいも良いといわれます。
 30年も寝かせた豆があるとか・・・豆はどれだけ持つものなのでしょうか。

 小坊主には、未知の世界です。
 とりあえず、普通にブレンド(650円)をいただきましたが、小坊主の貧乏舌には年季の入った味わいは理解できず・・・
 雰囲気のよいカウンター席と落ち着いた店内で、年末の物思いにふけりました。
 銀座からちょっと離れた場所に、静かに佇んでいるので銀座散歩のついでにいかがでしょうか。


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「カフェ・ド・ランブル」
東京都中央区銀座8-10-15
03-3571-1551
営業時間 12:00~22:00(日祝~19:00)
定休日 なし